12月11日は母の命日や…

 忘れたらあかん。12月11日は、うちを生んでくれたお母さんの命日や。なんで、それを忘れていたんや。弟は絶対そういうことにはならん。そしてきっと、来年のことを頭には描いとるやろ。うちらは、ようやく、チャンスを掴んだ。お互いが、これまでのことの真相を知り、誤解を払拭出来た。彼は厭世家ではない。うちの思い込みやったんや。人から、誤解を受けて来たのも、自分のことを、酷評して回る父親が、原因やったらしい。うちは、父の味方に回り、すまんかった…を今は思う。父は弟に生命保険金は残さなかったらしい。うちは、正直に話してくれた弟の弁を信じたい。