エメラルド・ウーマン

 

時代の盛衰をこの眼で私は確かめることが出来て幸せです。92歳になる五月までは無理だったけれど、91歳を貫徹出来たことが表しています。この91年間は日本が思想を大変換した年度がカブるゆえに、見ることが肝心になる。私が生まれた1921年の日本は男子が仕切る社会です。生まれて24年間そういう世界しか見ていなかったのに、全く違う日本が敗戦後は新しい躍動感を持って台頭してくる。この変化を丸呑み出来ない人々もあれば、諸手を挙げ進もうとする人々はいた。そして、時代はようやく、新世紀を迎えた。2000年を跨いだのです。私には容子を通して話す機会が設けられ、それが嬉しいのです。