アクアマリン・マン93

 

僕は自分の部屋の掃除をしばらく容子に任せたことがあって、それは三ヶ月くらい継続で僕の部屋の鍵を預けていた。そのとき、僕は自分の部屋を居ない間に掃除してもらえる気持ちってどんなもの?って喜びと半信半疑の面持ち・・・将来は一緒に所帯を持とうかという相手の掃除の力量を試したい・・っていう模擬テストの目論見があって、それを察知していたあやつだ。しかし意外な方向に物事は展開していく。僕は便箋にレポートを書きかけて中途半端で終わっていた。何か、みんなの前で話す時、気分転換を狙ってスポーツに触れて書いたものだったが、途中で途切れた文章だったもので、あやつの心が動いたのだろう。あとからなぜ、便箋に書いたあの「汗」・・・っていう文章は未完成?って僕に質問してきた。先が浮かばなかった・・・と打ち明けた。あやつは不思議そうな顔して途中まで書いている・・・最後まで書くべきでは?と思ったのだろう。しかし僕はその先まで深く考えることはなかった。僕の仕事は融資で作家への道を模索しているわけではないからだ。あやつは自分だったら・・・とすぐ転換して、その文章を完成させて欲しいって僕に言って来た。汗をかいて仕事をする楽しさ?それとも一矢報いる仕事のセメギには汗は不可欠?って。容子の予想のどちちにもあのときは及べなかった僕だが、今ならブログ界がこれだけ隆盛してきたことで堂々と言える。一億総作家路線である。(24355)☆セブンイレブン蚊焼晴海台団地店にて☆