デニム・ブルー・サファイアママン4の20

 戦後のどさくさに紛れて、私の頭がどうかなってしまった・・・と周囲は判別しても私は平気だった。夫も腫れものに触らないように努めていたことは言える。誰だってそうでしょう。私は自分の思春期が木端微塵になっていたとして誰かのせいになんか出来ない。だから無言を通した。しかし世間の評定は厳しかったのです。スルーなんて当時誰も受け容れられない態度だったし、なるほど、私も教員のひとり、一員として、おべっか笑いをしなければならないことだってありはした。校長や教頭たちに何か言われたらシャキっとしたかも。それと先輩の教諭たちです。そこは否めない。しかし漠然とですが、世の中の風潮はまた戦前に戻り、いつの間にかですが、元通りになっていくのでは?が予想としてあったのです。成績のいい者が世の中の主要ポストにつき、成績の振るわない者でも余地はある。士農工商でもっとも下位にあったけど、それは遙かに昔のこと・・・この商売なら特別に勉学を積まなくても出来るのでは?で多くの商売での成功者が日進月歩で出現している社会現象はアブノーマルというより当然だった。みんなに出来るスキルが存在する。新規で開始ならなおさらです。昔から言われた文武両道が地殻変動を起こしていたし、それ以外、芸術の分野でも新感覚は次々に生まれている最中だったのです。どれを採っても実がある・・・とはこのことですね。