デニム・ブルー・サファイアママン3の20

 生まれつきのもの、この強固な岩が容子にあってそれを期待するというより、頑固なものとして捉えた私が、やはり正しかったのか?っていう思いはピアノ教室に日曜日通いだして分かってきます。先生が飲み込みは速いけど、時折手混ぜしているような、気モチが集中出来ない何かがあるって感想を言う。親友ですからリラックスして伝えてきているから私は、丁寧な感性をみずから取り出して聞いています。テマゼは長崎弁で、手が動いてしまう、手遊びのことです。でもねえ?って親友は言う。音楽に適性はないの、最初の時点ではね、みんなが初心者だから。一曲弾けたときの感動を求めて最初はみんながスタートラインにいる。でも、この子がちょっとみんなと違うのは、集中して何かやるっていうときの心の向け方、そこに興味がないっていう以外の原因を感じてしまうのよね。じゃあ集中力をどう付ければ?って即座に質問したかったけど、間に合わないのです。次から次に生徒さんが現れてその応対に忙しい彼女は、指使いが終わったから次から曲に入っていきましょう!!私が気になって仕方なかったのは気が散る性癖があるのでは?という観点だったのです。電車の中で吐きながらでも母親の思いに連動してくれている容子・・・そこで思い直すのです。容子の車酔いは中々収まる気配を見せなかったのです。