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 結婚はひと目惚れされたり、ひと目惚れしたり、一時の感情の発展以上にもっと深い因縁と概念にリンクされていると私は分析します。もしも一時の好き嫌いや好感の度合によって結婚がなりを潜めたり、或いは突拍子もなく勢い付いたりは、まず不自然だからです。結婚を決心したケースにはそれぞれに運命的着地点があったのです。お互いがにいい意味で妥協をした。この二文字こそが結婚のツーリズムです。誰もが優秀で間違わない結婚を夢見るけど、誰もが自分の過ちにそのつど目が覚めるのです。しかし一回一緒になれば中々離婚にはならないし、出来ない世の中から、案の定離脱してしまった。人々は臆することなく離婚への行進曲をカバーし合ったと言っても過言ではない。ばつ一は当たり前。そんなこと誰も気にしない。流行を追って穿いて来たけど、そのジーンズはもはや御用済み。そんな結婚でも仁義は尽きないのです。不思議な《えにし》だと思いませんか?結婚の二文字は永遠に滅びないのです。こんなに人を不幸にしたシステムはないのに、打開策もないのに、やっぱり人々は結婚を尊重の域に招き入れるのです。私はこの二文字、結婚を心をがらんどうにして真摯に見つめていることが歓喜です。何も蓄えのなかった私が一夜にして、一千万円もの貯蓄を持つ人〔今の旦那〕の伴侶になったこと。相手からすれば絶対にありえないこと、青天の霹靂だったでしょう。