イエローダイヤ・マン《標榜編》〔561〕僕が最近、煙草を吸い始めたのには、きっかけがあって、作家と煙草には深い情緒関係があることを学ぶ。そしてどういう場所なら安心して吸えるのだろう。ガストのモーニング席にはシルバーが一杯いて朝から騒がしい。ひとりの人間の場合、大人しくしていることが可能だが、二人組で来ている場合特にかまびすしいし、喫煙コーナーでゆっくりと煙草の煙をくゆらせている老人を見て、僕がガストの大ファンになったのは言える。どこにいても肩身の狭い喫煙者で、企業に於いてもその狭まる様相は著しくなってきていて、お煙草をどうぞ!!っていう企業は珍しく、僕の勤めている会社はユルくて助かっている。友人たちはほぼ煙草を止めている。その第一関門が子供の誕生で、中々環境が許さない。しまいには煙草を購入することさえ、遠慮しないといけないような身の上話に、僕は立ち上がった。世の中に独身を謳歌する風潮が必要なのだ。もちろん年金などの下支えは少なくなって困るが他に困ることはそうは見つからない。僕は独身であることに誇りを見い出して、先月くらいから、独身者を応援する会に入部する。結婚を急がないし、自分のノルマにもしない。実はその方が伸び伸びと仕事に没頭出来ることが、最近の調査でも分かって来たのだ。