イエローダイヤ・マン《標榜編》〔553〕家を出る時には、リクライニング席にするぞ!!と意気込んでいたのに、やっぱりというか図星というか、僕の口から出た言葉は前からお気に入りの、三番の席。レノボのパソコンのあるフラット席を頼もうとして断られる。なら一番は?とそう問い掛けるといいえ、そこも満席でして。僕はそこまで経緯してやっとこさ、リクライニングの席をお願いします!!と告げる。即座に十番を宛がわれる。こういう具合に僕は最後の最後まで、これまで通りを好む人間で、実に滑稽でもある。こうやって席がなかったことで、自分が望んでいた形を与えられて、符合論でいえば運はいいと言いたい所だが、ビジネスの現場では相当にかったるい人物として評価も下がるゆえに慎重に自分改造に入りたい。肉体改造よりも問われるのは、心の改造なのだ。僕が今日触っているのは、結構タッチ音のかまびすしい、デルのウィンドウズプロフェショナル。しかしリクライニングゆえ、快適かもしれない。三時間もおれないので、パックは選ばなかったがこれからはこのリクライニングタイプに替えようと思っている。一度のさい配が僕の人生を切り替えたのだ。このことは一生忘れない。地べたに座ってしたためていた僕の姿勢が今日から変わる。それもこれもフロントの指先タッチのひとつが関与したのだ。