エメラルド・ウーマン《深窓の令嬢ダブリュー編》〔37〕その頃の里子は一時間ナイスタディを本社に報告するだけでOKの位置を獲得していたのです。二十四時間一日があって、その内の睡眠時間6時間を引き、十八時間・・・。その中で一時間だけ勤務すれば、しかもパソを叩くだけでもOKの位置を獲得するに半年掛かっていました。それだけの時間を費やしてまで、在宅勤務を獲得したのも理由があったのです。会社と家での往復だけでは人生ののびしろが埋まらないことが各界を通して言われ始めたこともキッカケで、里子の場合は教育に観点があるのでは?との憶測が顕著にあったのです。俳句よりもむしろ川柳の方にこれから偉人が出てくるのでは?との推測も出ていてなぜなら芭蕉の俳句が、全然素晴らしいな!とは思えなくなっていたのです。芭蕉の句ではなくむしろ川柳なのでは??!!しかもこの世界には庶民から多くの人材を登竜門から出してきた背景もあって、亭主元気で留守がいいに見られるような強がりや穿ちが、この十七文字には期待が出来るということもあり、早速川柳〔かわやぎ〕町を訪ねます。越谷の井原一丁目の西友のすぐ近隣に生息しておる町だったのです。