エメラルド・ウーマン《深窓の令嬢ダブリュー編》〔60〕南越谷駅と新越谷駅の間にある寿司屋、そこにぞっこんになった里子は連日のようにお寿司を購入してネカフェに持ち込み食する。なんていうか幸せの極致で、こういう文化こそが日本を強くしていると。しかし次女の一件が国際方向に行ってからは精神状態がいまいちでどうしても気分が乗ってこなくて。しかしそういう不安な気持をどんぴしゃ正常にさせるものとして鉄火巻きがありました。間違いなくこれは鉄火!!しかも四割引き。お得を超えて神的なものを感じた里子はネカフェに持ち帰って開けて見てがっかりするのです。ななななんでやねん??購入した時間帯が夕暮れも過ぎて夜に移行するという折も折、見えにくかったせいなのか、入っていたのはかんぴょう巻きだったのです。自分が欲した鉄火ではなかったという惨事に噴怒しますが、すべて自己責任の範疇。怒りのホコ先をどこに持っていけば?と考えている瞬間にも新発想が生まれるのです。これはまるで結婚してアツアツの時に、相手が肉食男子だと信じていた自分の期待が目一杯外れてしまった場合に該当しまいか?って。そこは川柳の世界!!かんぴょうとはふくべの果実を紐状に乾燥させた食品なのです。