サファイア・マン《面白い男編》〔119〕随分あとからわかったことですがシゲルちゃんは生命保険が大嫌いだったらしくて、独身である身がそれを加速していたようです。独身貴族と言う奇異な立場を誰が嫌悪するわけでもないのに、彼自身が思い込み萎縮していたのでは?と推測するのです。独身であっても生命保険は必要ですよ!と勧誘を受けるたびに余計なお世話だ!と強硬になっていたグループでしょう。そもそも一体誰の為に生命保険が必要だ??とさえ当時彼は思っていてその辺も結婚生活に於ける自意識の双方相違をかもし出していて、しかしキャロルより十三歳も年上であることで、一旦は彼の主張にも耳を貸す習性は出来ていたのです。喧嘩してまで生命保険に入ることは避けたい。しかしまだ新人で素直な気持ちで初陣を飾ろうとしている彼女の力になりたいな!との気持ちは芽生えていたのです。どうすれば彼女の成績にすんなり繋がるのだろう・・・と。幾つもの説明やセールスワードよりも大事なものがあったのです。彼女の清楚さ・・・。シゲルちゃんはそこを読み取ったのか、健康面の申告してくれる結果に導かれるのです。これで大丈夫!!とキャロルは思います。なぜならそれは彼との第二子出産に賛成ししかも会社にもこれを機に報告する積もりでいるに違いない!とそう思ってしまう。第一それを思わないほうが逆に不自然だろう・・・と。