サファイア・マン《緻密な男編》〔119〕トランジスター強持てでいつも苦虫を噛んでいるような夫の別の一面を見たようでキャロルは安堵したし、そのときの生命保険を今も大事に持っていれば何も心配はなかったでしょうがその生命保険も七年後熊本時代に解約してしまうのです。シゲルちゃんも継続率のことは知っていてその四年後の宇部時代、その七年半後の熊本時代の頃を区切りに解約に及ぶ。生命保険のことを彼は余りこころには描かず来た方で、キャロルにも全くそれは必要がないと豪語します。しかし彼は家族みんなに共済だけは掛けていてそれなのに肝心の自分に掛けてなかった。今思うのはガンになる前に共済に入っていれば良かったなあっていう思いでしょう。これだけ経過して彼が無保険状態でいる。まるでサバンナに放されたチャボ。トホホチックなのですが癌保険がせめてもの救い。彼は生命保険はまるでお守りのようなものだ!!と今わかったタイプになるでしょう。どういう怖い病が来ても生命保険はない。しかしガンだけはどうにか救われる。亡くなったときもガンなら七十万ですがそれ以外は七万で、俺は出来るならガンがいい!!とホラを吹きます。いつも彼がそういうこと冗談でいってる?と思うなかれ、正気なのです。