サファイア・マン《かけがいのない男編》〔98〕彼女に電話するのは暫くヤメヨウ!!と強く祈念します。第一、まだ、銀行の社会保険にも加入していない現実・・・そして入籍はしてもシゲルちゃんは新婚らしい何もまだ、手付かず状態で、渡してくれる生活費も微々たるものでどうすれば?とキャロルは迷います。もう両親には頼めません。キャロルが結婚したことにより、母子手当てなどが消えてしまい逆に両親にはお金を送らなければならない立場だったのです。おまけに母はノイローゼになりそうだ・・・と言ってきます。もともとケッペキな母は子供達のお行儀の悪さが苦手で、キャロルもほとんど家に友達を呼べなかった悲しさがあってそこでの深刻さを思うと状況打破は必要。シゲルちゃんの上司も勘違いで、最初神社の娘くらいに思っていて、持参金付き嫁だとの誤解を招いていました。それもそうでしょう。二人の子供ある女性が初婚バンカーと結婚なら誰もがそこを思うでしょう。しかしこの究極をどうにか乗り越える解決策をキャロは見出します。宝石バンクです。たったひとつですがキャロは旅人から貰った、ルビーの指輪を持っていたのです。それは一連リングで価値は今で言えば二万くらいですが、キャロの方がルンバを教えてもらってお世話になったのに店まで持ってきてくれたのです。