ルビー・ウーマン《黎明編》〔90〕文武両道そのものがニッポンはあやしいしな・・・。どういうことですか?一般的に武そのものの解剖からいかないとと俺は思っている。容子もそれは同様に思っています。すべてのカリキュラムを終えて、例えば警察学校では何が必要となってきますか?そうだな、俺はやはり自衛隊のその本家本元にいたわけだから、そこでの一般論を言おう。この国自体がゆがんでいる限り、真のシュンエイは育たない・・・。難しいですね~俊英とはそもそも?国の立脚を曖昧にしないことだと俺は思う。そうですね?国の矛盾、曖昧さ、理不尽をこれからどうやって切り崩し、攻略して最低限にとどめておけるのか?その辺がカギですね?恐らく若者は全く未来のことなど考えてない。ほぼ七十パーセント以上の若者が、その日暮らし。それが悪い循環をさらに深め尋常化してしまうんですね?もちろんだ、若者のリズムが国の虚栄リズムになっていくし、オトナが怠慢なら若者はそこにヘリクツとして加わってくる。最も厳しい、氷山に近まっているということですね?わかるな、むろん脇田大佐ならわかるだろう・・・。そもそも俺が帰還したのはそれがあったからです。ああ、それは俺も理解出来る、あの大戦をすべて陸海の軍部のせいにしたニッポンにはそれなりの断末魔とも言われる未来が控えていて、そこを回避するためにお前は容子になった・・・。俺には自信はないが容子にはある。バイキング文学だな?軍資金もたっぷりある容子にはこの航海自体が無敵といえるでしょう。