サファイア・マン《面白い男編》〔32〕美人の女性も苦労が多い。ブス達の二倍は難関が艱難が立ち計っています。キャロルがこのことに気がついたのはつい最近。あのハンサムな営業マンがアメリカンドッグ取りに来たときから、視界が開けたのです。じぶんの人生にはいつもジェラシーが多く付着してきた。美人でもないのに、なぜ、自分が強い嫉妬に遭わないといけないか?やっと、わかったのです。声です・・・。この十代の声が人のこころに嫉妬を起こさせるなど、本当に想定外でした。声というのは、歌を歌うタメ?それのみではなく、相手に何かを明瞭に伝えたいときに威力を発揮。あの営業マンがアメリカンドックを忘れるくらいにボイスが可愛かったのです。なんということでしょう。それにこんな事件もありました。キャロルはソースを外さずに、焼きそばを温めてしまい、レンジの中でソースが爆発。べちょべちょに焼きそばはなって、無残な姿で出てくる・・・。キャロルは必死で回りを拭きます。おしぼりを一個使用し、水を含ませて弁当のパッケージを拭く。まだ少しベタベタしているのに、その顧客の前で袋に入れて新しいソースを乗せて差し出すと、これが笑顔なんです。じっとキャロルを見つめ、いいたい事もあるが・・・といった表情でも絵顔なんです。男の中でもこれがニッポン男子でしょう。希少価値あるし、シゲコなら投げつけて、ヒトコト文句を吐いて立ち去る場面。これでわかったでしょ?やつがキャロルの肩を無性に揉みたくなったワケが・・・。