ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔59〕中一の三学期までは校内で10位以内を保っていましたから、キャロルは自分自身甘かったと今になって分析するのです。なぜなら、勉強が難易を極めるのは、中2からで、肝心のその時期を反抗心で過ごす意味などどこに成果があるのでしょう?しかし、あの頃の反抗心がもし、学習障害であったなら?と新語をあの映画監督の口から聞いたときにハッとしたのです。そういえば、自分は授業中もせっせと、東芝日曜劇場のスポンサーが明かりの詩歌を募集していたときもそれ優先で、締め切り日念頭に書いていた。何しろ家ではバレーや音楽がありましたから、どうしても退屈な授業中っていう時間帯になってしまう。キャロルは、地元にあった八天狗〔はってんぐ〕山の一角にあった祠を題材に山火事ホラー短編書き親友純子ちゃんに見せます。読んだあと彼女がヒトコト、面白かった!!と表現したときにめっちゃ嬉しかったんですね。そういった日常でしたから、スピルバーグ監督の言葉がヒントになったんです。病気だったと思えばこれまでのすべての謎の解釈が可能になる・・・。数学がわからなった理由も飲み込めるし、何も勉強しなくともアイデアは湯水のように出て来る。もちろん、あの牧島もよく行ったし、そこの釣り橋もドキドキしながら通過しましたよ~そこに大好きな女子の友人も棲んでいて、キャロルのこころを虜にしたのも言えるでしょう。宮副くんの家を知ったのは、あのグラウンドに遠足に行ったときに友人に教えてもらったのです。小さなお店。そこで、ちょっと家でお茶を飲んでくるよ♪とはしゃいで、家に入って行った彼を見てこころが和んだのです。同級生っていいですよね、どんなに歳をとってもキャロルは忘れません。この田川教師の突然の攻防に二年生の進級式で脳天直撃を受けるキャロル。な、なんと田川教師がクラス担任ですがねん・・・。