ルビー・ウーマン《黎明編》〔57〕テレパに気が付きそれを応用しつつ、まずは、両親に向かって随時施す容子だが、なぜ?ミチ子はこれ程に敏感なのだろう・・・。凡そ差異があり過ぎるとは思わんかね?元々、霊力を持つタヤの遺伝はこの父親に移入されたはずが、どうもおかしい。この父親が、ゴールデンであるということは、果たして本当なのかね?それは孫から聞いた話で、孫容子もどうやら、タヤから聴いたことであるようです。甚だ功名心の強いこの父親が、もしも、ゴールデンチャイルドなのなら、あのゴールデン・リトリバーですら、黙っちゃいない・・・。どういう意味ですか?さっきお前が言ったことと重なるのだが、人間を超える植物や、動物や昆虫がいるということだ。人間のように悪だくみをしない分優れるのだが、容子は黄色いものにこころが行くのは何も、黄蝶のみではなく・・・ああ、それなら、私も気が付いていました。黄色いカナリア・・・。部屋でミチ子が飼っている小鳥。あれを見つめ話しかけていたし、カナリアも答えていた。そういうトリックがあるとすれば、物質にもないとは言い切れないものを大佐は感じないか??そうですね、物質にも帰依や念が芽生えて久しいという取り方でいる方が、難がないとそう思います。例えば、弘法のすずり、そして、ゴッホの絵筆、ショパンのペン、限りなく挙げれば切りがないし、そういった意味をすでに容子は自分で自覚しているという節は健在だな。これをニッポン語の感応と2文字で表すのが定義だと思うが大佐は?私はあえて、主筆〔トッペン〕と言いましょう。この国を司る力をすでに持っているから。