ルビー・ウーマン《黎明編》〔58〕この娘の才気が恐らくこの国を救うのだろうが、国民の間で、この娘の存在がまだ知られていないということが、功を奏じたとは思はないかね?ガッテンだ~と思います。ほう!脇田大佐、君こそが曹長なのではないなかね?時折、君はユーモアの傘を無造作にさしていたりするのだが・・・。そうですか?私自身、あの時に情操のすべてを失くしたのだと思います。レイテの戦いだな?もはや感性では割り切れないものを自分の中で包括しつつ毎日を過ごしていた。それも死に逝く若者を引率して?そうです、私に出来ることなら、何でもしてあげたい位に気持ちばかりが高揚して。しかし、あの時にやらなければいけなかったことは、停戦発言であり、それをする勇気だった。大佐を責める人など、後世に現れることはないと高を括ったが、この孫、容子なら威嚇してくるかもしれんな。そうです、これこそが、ほろ辛いと表現してしかるべく、あのようなラブソファーの上で、一日時を過ごす孫に対して、私にも憤怒が芽生えてくるのも致し方なく・・・。それは違うぞ!大佐、容子は全力を尽くしてツデイがある。ラブソファーに横たわるのも、あのソファーが特別のマテリアルだからだ。あのモデルルームゲームが生まれた意思を持つソファーだからこそだ!あああ、そういう経緯があったことを忘れていました。容子の脳味噌をスキャナーすると新しいゲームがまた支配を始めておる。ニッポンの傘という字になぜ、人という字がよっつ?と。ま、まさかあの究極のパラソルゲームでは??無尽蔵のアイデアは神による処が大きいがこれは、それなりに容子が神に付随したからこそだよ。