ルビー・ウーマン《黎明編》〔7〕頬かぶりのように、隠蔽された事実に母は敏感でした。父の前妻について、妹は、お茶を濁す程度にしか言わない。母には、お嫁さんをお母さんが〔タヤが〕追い出したのでは?という邪推が渦を巻いていた。父の妹もそれは神経質な方ですから、母に配慮をしたのでしょう。タヤと折り合いが優れなかった・・・とだけ。母ミチ子が西暦1929年生まれ、父の妹ミチは二年後に生まれていました。原爆を受けたことが噂になり、医師との縁談がダメになったと、父から聴いた時に、やはりそうか・・・とキャロは不憫に思った次第です。なぜなら、保育園に勤めるくらい子供が好きですから・・・。それといつも出会いがしらに、キャロにピアノを弾いてって。ミレミレミシレドラー〔レに♯〕エリーゼのために・・・ですね。叔母はでも、肝心要〔カンジンカナメ〕の最初、お茶を濁して、真実を伝えなかった。これは、赤ちゃんが、二人も亡くなっていたこと・・・。なぜ、隠したのか、今だから、キャロにはわかるんです。兄に、元気な赤ちゃんを、そして、ステキな家庭をと。しかし、どんな思いがあったにせよ、やはり、隠すことはいけなかったんです。普賢山の、中腹で、妹ミチ手作りのオニギリを開きます。父からのプロポーズです!!