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 人間そうだろう。危機が迫って初めて我に返る。っということは普段は結構、なあなあで来ている。明日は明日の風が吹くっていう具合。別に今日しなくちゃ?ではないって。このウッドデッキのことは俺も死ぬまで気に掛かってた。腐らない為に毎年塗らないといけなかったのに・・・。最初の一年は俺が塗ったけど疲労困憊してしまう。あいつにヤレ!!っていってもやらないのは分かっていた。あえてあいつには塗り方を指南してない。塗料の名前も刷毛の種類も大工から聞いてはいたが、広いので終日掛かる。俺もぐーたらな人間と夫婦になって一緒にぐーたら化の道へと進んでしまった。大工は全く悪くない。もともとウッドデッキにブーゲンビリアを育成したい!!ってあいつがウッドデッキ欲しい!!を言いだした。二百万円掛かっているが22年の歳月経過でここまで足を引っ張る存在になってしまった。ブーゲンビル島で殉死した山本五十六元帥を容子は尊敬していた。その花を沢山育成したい!!って。確かに一鉢だけは成功して花も咲かせた年があった。だが結局ダメになる。翌年、そして翌々年、三年後、花木を育成していくには動物への愛と同等でくまない愛情が要る。それも執筆があったから?執筆があったにせよ、この花だけは最後まで育てて欲しかった。二百万を俺は投資したからだ。