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 初でお昼の最も顧客が多い時間帯に入って私は何度も、厨房の中で座り込むの。そ、そんなに過酷な現場なんですね?パスタが売れて売れてどんなに皿を洗っても間に合わない。私はプールに飛び込んでこむら返りになってしまった少女のようにもがく、次には激しい吐き気が襲って来てどんどんマイナーな気持ちに追い込まれていく。もう無理かもしれない。本当にこれ以上やると倒れるかもしれないって。でも何とか三時間の勤務を終えてよろよろしながら自分の足を引きずりながら上を羽織って帰り仕度をしていた。するとこれを履いて行きませんか?って自分のスニーカーを差し出してくれた先輩がいて、私、迷わずその靴を借りて店を出るの。そしてABCマートへ向かう。そして親切な店員のアドバイスに従い又靴を購入する。そんなに痛いんだったら、もうスニーカーのような靴でも充分いいですよ?ってカフェの上司も許可してくれて痛くてたまらなかったローヒールは袋に入れて持ち帰る。明日は親切な先輩にスニーカーを返してお礼を言わなきゃあ。マレさんは三年間のブランクが祟ったとそう思いますか?うん、ナマケモノより怠慢な生活をしていたことは事実。これでは体がナマってしまうのもよく分かる。翁が足が動かないって言ってたけど大丈夫なんですか?それがね~~一進一退なのよ、完全に歩けるようになるまでには時間は掛かりそう。そうなんですね、僕は今日、悪妻を詠みます。体が動かないようになった時、夫には悪妻が一瞬、天女に見えるのでは?って。じゃあお願いね。悪妻が 天女に見える その瞬間