サファイア・マン《緻密な男編》〔181〕私の結婚観も毎日推移するし、そういった意味合いに於いて最近緻密なファーストミッションをみずから構成するようになったのです。どうせ、結婚するのなら、五年くらいは添い遂げて、たとえ、苦しくても、実が無い結婚だとしても、我慢することで見えてくる視座というものがきっとあるのでは?と慎重に考えることに徹する自分が見えてきたのです。結婚してどちらも満足ならそれ程、輝かしいことはありませんが、実際には不満や希望は芽生えて当然。もっとこうして欲しいとか、もっとこうあるべきなんじゃあ?とかぁ。でも先発投手が五回まで、投げて、五回三人を打ち取ってしまうまで、勝利投手の権利が出て来ないように、結婚する二人にも、五回までは離れず闘っていくべきでは?と、そしてそうなれば、おのずと、勝利投手の権限と同位の結婚観が、自分自身の中に逞しくも定位置を占めてくるはずだ!!って。私の希望と相手の希望はお互いが我慢をしあって調整し合うことの大事さが求められる一方では、頑なに同じ観念で固執する何かを相手が持って久しい時には会話を活発に行ってふたりの距離を埋めていく努力も必要かなあって。私はそうでなければ、人生に於ける勝利投手の権利を失なうだけの二人に過ぎなくなるって憂慮をするのです。