イエローダイヤ・マン《標榜編》〔455〕俺は親父から珍しくメールを受け取る。その内容を読んで驚愕するのだった。俺のようなプライドの高い男についてを心なしか責めていて、自分の若い頃の体験を切々と申し述べていて俺は一気に最後まで読む。なんと親父には若い頃、まだ、入署した当時、同じ部に好きな女性がいて、時々、レストランで食事を一緒に採っていたというのだ。しかも恋人同士になるまでが最短距離でお互いが好感度を維持し合っていたのか、やすらぎさえも感じていたという。デート初のオーダーをウェイトレスに言う時に、親父がステーキを二枚!!とカッコ良く放ったら、その女性は、私は、あのう、ハンバーグにして下さい!!ってそう言ったのだという。親父は一瞬迷うも本当にハンバーグを好きなんだろう、食べたいのだろうと信じてずっと、それからのデートの時にステーキ定食とハンバーグ定食をお互い頼み、デートは続行されたのだという。しかしある日、又レストランに行こうと誘ったら、彼女はあの男性と一緒に行きます!!と突っぱねてきたのだという。な、なんでなんだ!?親父はよくよく考え抜いて結論が出たというのだ。いつかはステーキ&ステーキになることを女性が心中深くで願っていたのでは?女性の心の奥にある襞には神様でさえ読めない文字があるのだ。