ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔228〕ようちゃんは夏休みということもあって、当初は詰めて出ていたんですがある日、懐かしい対面をカウンター内で果たします。短大入学時に同じクラスだった留美子。その彼女がまさかの出勤でようちゃんの心は高鳴るのです。傍に寄って、覚えてる?私のこと、途中で学校を辞めたけど同じクラスにいた留美ちゃんだよね?って。彼女も中退組だったのです。しかしそのことに触れてはいけなかったのか、なんか心強いわ~~以前一緒だった人とアルバイトで再会なんて最高に嬉しい!!って手放しで喜んでいると、釘を刺して来るのです。私が短大を辞めたのは目的あったから!!一緒にしないで。ようちゃんはがっくり来ます。そこまでドンピシャ言われたら退散するしかなく、みっちゃんの横に隠れて接客をしていました。その頃のマックスロードは飛ぶ鳥を落とす勢いで、やがてようちゃんを目当てに来るある男性に求愛されるのです。その男らしい日焼けした顔は海の男さながら。職業も石油を積むタンカーに乗っているとのこと。やっとようちゃんにも光が射して来たぞ~~と喜ぶのですが、口数は少なく、余り歌も歌わないのです。ようちゃんは接客をしていてもお線香を灯しているようで気が引けるのです。