アクアマリン・マン《真春と真秋の間編》〔13〕俺達日本人という民族はどっちかというといつも性善説型を好むと好まざるに限らず歩んで来たし、その経緯を活かせる位置をゲットしていて、ジャーナリズムはよく解らない俺だが、沖縄名護市の選挙結果を昨夜見ながら、とうとう自民一強の時代が確約されてしまったと情けない思いに陥る。それでも不思議なコントラストで、比嘉選手の素晴らしい勝利が映し出されて、具志堅を親と同位に捉え、彼の先見をものにしただけあって、師匠と愛弟子の美しい関係に別の意味で沖縄の息吹を感じて、選挙の結果を見据えて落胆した分、具志堅について行く彼の野望にも留意して、今日の若者について、具志堅がよくそこを噛み分けていることに驚く。厳しくばかりでは育たない、褒めて相手を伸ばしていく、一緒になって一瞬も漏らさず気持ちを分かち合う!!俺はそういう育成術をテレビ画面を見ながら吸収しようと躍起になっている自分を禁じえず、なぜ、人は育成をこれ程までに、人生の重鎮のように大事にしているのか、その真骨頂を具志堅と比嘉選手が徐にも体現してくれていることに震撼した。結果を出すときの、そして出すべく人の瑞々しい論理が、これ程にも解り易いスポーツ分野を改めて見直すのだった。