ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔224〕ようちゃんのその頃がまるでトムソーヤの冒険みたいでハックルベリーの冒険もすぐ読破します。何ゆえに自分がこうも自然界に歓待されたのだろう。そのわくわくやぞくぞくはやっとこさ後年になって形になっていくのですが、当時はまだ11歳。どんな人生を自分が歩むかなどわかっていません。ただ理想としてあったのは若草物語です。ある時、この物語どおりにお姉さんを三人持つエイミーに羨望の眼差しを向け、自分には無い環境の厚遇に羨ましさを超えた何かを禁じえなくて、それならどうすれば?と自分の頭で緊急会議を開くのです。仲間達の中でも異彩を放ち、ボスの貫録を持つ明るい彼女には取り巻きが一杯いて、それをかき分けて到達することは困難な技。しかし中学になって部活を一緒にすれば??大きな大きな子供の向上心でした。そして彼女から遊ぼうよ!!と言って来た時に、必ず応じるように体制を整えます。彼女の身内は文房具店以外にも木材を扱っていて、我が家の五右衛門風呂のバトンもそこから購入したものでした。自分の題材元本は間違いなく彼女が投影していて、そこと関連付けたかった十代の軌跡は鮮烈だったのです。