イエローダイヤ・マン《標榜編》〔358〕人生設計を根本から考え直さないといけないし、その親友が人生百年を言ってきた。なぜ、そういう取り決めをしたか、予め想像出来たし、定年してそのあとの四十年をいかに有意義に過ごすか、賢い者たちは計画を練っている段階で、俺の年金プランを褒めてくれた。そしてその名称は?と訊かれたので、年金ランナーと俺は即座に回答した。お金のある時に、いつでも好きなだけ入金出来る点を評価されたが、年金ランナーという名称をしっかり固定する方が先だとそうアドバイスされる。ランナーという英語が持つ好感度がポピュラーで、年金という日本語で分けた点がいいとそう評価された。彼には独特のカリスマがあって、六十歳定年制自体、五年くらいは早まる情勢だという。ロボットの活躍で、これから仕事を奪われるリスクは甚大で、どうすればお金に困らない老後を邁進出来るかは、各人知恵比べのようなもので、日頃からやはり考案していないとそれにあやかることは難しい。人生百年シナリオを描いて見せた彼が、所属する企業が、それなりに優れていることを悟るのだった。