イエローダイヤ・マン《標榜編》〔59〕俺はどう表現すれば最もインパクトが発散するかを考査する。頭の黒いネズミなのか、黒い頭のネズミだが、大衆にもっともインパクトを与えたいとするならどっちだろう。頭の黒いだけではなく大きなも入れなきゃならない。みっつの言葉を盛り込みながら、最高の効果を表わすべく言葉選定。それが俺の仕事になるが、頭の黒い大きなネズミなのか、それとも大きな頭の黒いネズミなのかが最終段階で残った。常用語彙感覚が求められる。俺たちは1985年感覚で吟味するが、文学や学識経験にたける者達の観点は少し逸れる。頭に叩き込まれた語彙認識が存在する。彼らをも視野内に収めたいとするならさらなる考慮は要る。大きな・・・頭の黒い鼠で決着する。大きなとすることで、ニンゲンを指し、頭の黒いでもニンゲンを指し示していて、改めて小池手腕の手堅さと発想の奇抜さに思い知らされる。クールビズなどもそれを彷彿とさせるが彼女は大山鳴動して、鼠一匹と発した記者を逆に笑いながら、調教したのだ。これで、はっきりわかったじゃないですか?頭の黒い大きな鼠が一杯いることが~俺はそのとき震えた。前小泉首相の発掘力や、前細川首相の霊感どころではない何か・・・頭の切り替えしだ。頭の黒い大きな鼠は寝ている場合じゃないだろう。