ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔165〕世の中の家庭の主婦はほとんど旦那様の言う通りなのに、このとき、おばさんには特別な勘が働いたのか、このお食事そのものが危険な香りに包まれているのでは?そもそもまだ、勤務しだしたばかりの娘をなんで誘う?しかも奥様も同伴だというがそれも疑わしいのでは?おばさんの心は透けて見えました。キャロルには正真正銘でも、おばさんにはどうしても信憑性が薄くてキャロルはこの一件で、人は日常茶飯事において疑うアンテナをしっかり稼働している生き物なことを知るのです。そしてまさお君すら、おかしいのでは?と思い始める。自分を見極めます。そのよろず屋に悪いな・・・って思い始めるのです。こんな疑念たっぷりの思いをされていることを知らないからです。世の中は全く両者がお互いを理解出来ないとはこのことでしょうし、おじさんだけは底抜けに平常心で明るくて、つまらんことを画策するな!ってしまいには怒り出すのです。たくましく予想してあれこれ悩むのは女性の方で、おばあちゃんまでおろおろしだすのです。そこには両親と子供たち以外に、おばあちゃんもいたのです。昔流の厳しいおばあちゃんですが、いつもとは違う息子と嫁のやり取りにひたすら耳を澄ましているのです。今までなかった事案のようだ・・・自分はいかにしておるべきか?真剣そのものの表情で参ってしまいます。