ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔135〕それなりの制裁をこの和田家が背負っていたことを敏感な母はすぐにも気がつきます。子供が生まれないからおいとまをして下さい!などと当時、西暦1950年も初頭の時代で当たり前なわけありません。ベンジャミンはオイトマです。前回の結婚と離婚の様子をキャロルの母は詳しく知りたかったがそれとマギャクの心も有していたのです。兄の結婚歴を伏せたまま、一度兄と会ってみてはいかが?としかも子供がいたことさえ隠した美知を母は心底残念に思う・・・。茶道教室で知り合い、名前が同じで意気投合し、私より九歳上の兄がいるの、会ってみるだけでいいから来なさいな・・・そういう二歳年下の美知の言葉に軽く乗って来てみたのは、普賢山祭りというお祭りに惹かれたからでした。まさか、そういう離婚劇があったばかりの家族とは母は知らなかった・・・。そこで、この普賢山祭りが矢上では明日なことも何かの符合で母の心の迷宮を覗いてみましょう。こころの段取りとし実は再婚かも?っていうのはひとつくらい浮上していたのでは?という指摘です。母は完璧主義な一面もあったからです。それが自分の未曾有の欠点であることも実は知っていたのです。家庭的完璧主義の脇田大佐に育てられ、その主義の貫徹を見たのです。父親だけではなく或いは夫も完璧であるべきだ!がこころの奥底に列記としてあった可能性は否めない。母にはとても耐えられない類の男であった可能性大の父なのです。