もしもキャロルやキャロルの弟のようなオチコボレがこの国の天下を取るようなことがあったら、俺は今まで信じてきた世界の概念をいっぺん全部脱ぎ捨ててしまうのでは?と自分を想像するし、これまで、ずっと物書きの世界では、箸にも棒にも掛からないとされてきたあいつの本分と本力についてはたと考えさせられる。あいつの脳力が実際向上したとそう言えるのでは?もしも本能寺の変を起こすほどに、あいつがアタマの切れる女ならなぜ、コンビニのゴミの分別なんかを今頃している?やっぱり俺の想像は単なる思い違い。幾分ホっとする。オチコボレがこの国の天下を取るようなことが起こったら俺は三日間眠り続けたい、その間、誰にも起こしてなど欲しくは無いのだ。アイツに向き合うときの、これからの自分の面構えを調整する時間が必要なのだ。