俺とキャロルの親交を絆化〔きずなか〕する最も素晴らしい映画は今の処、ニッポンの寅さんの映画だが俺はあのアメリカの映画、大脱走も観た事がある。もちろん感動した。映画が俺たちに与える思考のスクエアは甚大かつドラマティックで、そもそも四種類くらいに分かれるのでは?正義感や生きる意味を感じ取れる正統派。アニメやファンタジー、児童文学に見られる、ふんわり思いやり思想。そして現実から離脱した日常超越のサスペンスや生死にも絡むゾンビやカーチェイスの映画。そしてこの家族テーマの長い長い物語だ。宇宙や天空の事情を考えると、地球の時間など一瞬にも満たないのに、なぜ、我々は時間がやたら長いな?とそう感じるのだろう・・・。そこを思うとより地球生活がいと雄雄しくなる〔いとおしいが強烈になったもので新語〕俺の映画の幅を広げようとしても中々そうさせてはくれない魅力の渥美清という俳優を今更ながらいとおしく思う。俺は自分の肺が半分ダメになってなおさら寅さんに愛着が沸いてくるのだった。