俺は涙がでそうに感激!!なんと俺が読みたかった海賊とよばれた男を買って来てくれたのだ。そんなに読みたいなら・・・とのキャロルの配慮だが、俺はキャロルが古本屋で探して来るとばかり、そう高を括ったが、あいつが俺のことをよく知っていた、そのことが余計嬉しさを倍以上にする。俺は人の使ったあとが嫌いな方である。意外に思うだろう。誰かが手に触ったものを俺は嫌悪する。なぜかはわからない。貧乏で育ったからなおそういう気質が健在になったのかもしれない。人からの恵みを強く否定する自分がいたし、家族みんながそういうプライドを奥底に持っていた。俺はシンピカの上巻を今手にしている。下はまもなくキャロルが購入してくる。上下同時に購入するお金を持ち合わせていなくてちゃっかり御取り置きにしているのだという。セブンイレブンのバイト代が入った頃に俺の手に入ってくるだろう。