格段ともいえる品物を銀行時代に多く頂きお中元や、お歳暮も山積みだった俺。何しろ三十歳で、支店長代理。誰もが支店長にお伺いを立てられる俺に首ったけだった。しかしキャロルは人がいい。自分が気に入った人にはなんでもプレゼント。黒いバッグも案の定家にはないのだという。昨日キャロルは時津のイオンで、法事用バッグを捜すが見つからなかったという。俺が三千円しか持たせなかった。一万円持たせるべきだったと後で悔やむ・・・。安物買いの銭失いが俺の生活キメメーンにある。ケチなのに、高級志向な部位を温存するのもいいものは長持ちする・・・という諺を信じるからだ。