サファイア・マン《面白い男編》〔14〕大事な場面があったのです。彼が高校の三年のときに・・・。キャロルの母の兄の紹介で、自衛隊の道が開けていたのに、彼は結局、自衛隊に行かなかった。このときにもしも、勇敢に則って、身を赴かせていたなら人生が変っていたのでは?と。そういう大チャンスを自分で消去してしまっている。そしてその後、消防関係を受験しますが落選。つくずく俺は自分の不運を嘆くね~って話していたので、キャロルは自分なりに考えを煮詰めました。あなたと私の共通点がある・・・。それはプライドがあり過ぎる点だよ?って。自分はこんなはずじゃあなかったとか、自分はもっと上にいるべき人物だ!って。女のキャロルが思うくらいですから男の彼には相当分に憤りがあっただろうと。人生終盤まだまだ、チャンスが降りかかってくるし、もしも今の彼なら大丈夫かも?って思うんです。大嫌いだった父のオムツを替えながら、きっと気が付くことも多いのでは?と。キャロルだって、父のおむつ替え、一ヶ月でも大変だあこりゃ・・・とヘタレ弱気になりました。父の年金が確保出来れば別ですが、父の年金を弟がテコでも離さない。それでは金銭の意味自体、消滅しますからね?子供達にキャロルの面倒は誰が看る?って訊いてみましたがみんなシカトです。幸いかな、キャロルにはシゲコが亡くなっても老人ホームに入るお金はある。しかし体を健康にしておけばそういうお金をもっと有効に使用が可能。キャロルは五人の子供を一人前にしたら月一万ずつ徴収しよう!と、そうすれば五万は毎月確保だ!!って魂胆していましたが、人生は練り唐辛子ですがねん。