パラノイア主婦シゲコは28年前の、知り合ったあの夜に戻りたい!!とそう思う。ジルバで、ホステスだったあゆみをぐるぐる回して、卒倒させるまで回した。あゆみなるキャロルからシゲコはこう言われた。あなたのネクタイとっても素敵だわ~何千回もこの言葉は言われてきたのに、なぜ?あゆみが言うと、この女性が言うと、光るのか??不思議に思ったが、深くは考えなかった・・・。そのときにすでに銀行には23年勤続。自身の生き方は決まっていた。手堅く生きる!!という方針である。それなのに、この女に惚れてしまったのには、ジルバも上手く回されないというぎこちなさがそれを加速させた。この女、一体何者なんだ?ネクタイいいわね~って何千回も言われているのに、この女が言うと決定させてしまう何か・・・。物事を標榜する力を持っている。そのことにまだ、28年も前は気が付くよしもなかった。ぷるるるるる、ぷるるるるる、はいもちもち。あああ、もちもちって言えるようになったかあ、お父さんだよ!!お父さんだよ!!ダーレ???ママ~ママ~変なおじちゃんから~ああ、もしもしなんで俺のことを忘れてんだ?俺の存在を子供が忘れているなんて、緊急を要する問題だよ!!要するに印字の入った健康保険証を持ってくればいいハナシ。じゃあな!!ガチャ。〔俺様は怒っても噛み付いても、単なるカプセルサウナ人でしかなかった・・・・・。〕