イエローダイヤ・マン《標榜編》〔544〕今日の審判の判定には平野投手本人もびっくりしただろうと僕は推測する。ワンナウト一塁で二塁でトラウトを迎えてその時だった。ボークを言い渡されて、結局トラうトも歩かせてしまう。しかし、無失点記録継続が掛かる今日の試合の真骨頂はなんといっても、ダイソンの守備力で、難しい球を獲って、犠牲フライとなってしまい、一点は取られるけど、この走者は実はグレンキーがヒットで出した走者で、平野投手には自責点は付かない。こんな運のいい投手は滅多にいないのでは?と僕はボークになっても決して怯まず、淡々と投球を行った彼の精神力の強さに戦いたのだ。日本人の誇りではないのか?って。ひょうひょうとしているけれど、締めるところはきっちり納める。彼のくやしそうな表情が僕の心に火を付けた。僕と一歳しか違わない平野投手がまるで、僕の父親のように思えてしまうのも、えにしだろうか。無失点記録は継続なのだろうか。ホームに入場させて一点を取られてはしまったが、これは平野投手の出したランナーではない。そこを思うと僕の心が日本晴れになって何とも言えない気持ちで頬が紅潮して温かく染まってくるのだ。こんな野球を見たかった!!そこを体現してくれた彼に惜しみない称賛を送りたいのだ。