イエローダイヤ・マン1548

 

なんていう幸せ(コンビニ冥利)だろうか。一緒に火曜日相方になるアン君がどうして日曜日出ないの?って仕事が終わった事務所で僕に訊いてくる。アン君と日曜日コンビを組んでいた留学生が帰国して、当然僕がシフトに載るとアン君が思うのは自然だ。確かに一日、八日はシフト表に名前は記載しているけど、そのあとがない。カタコトの日本語で話してくるからなおカワイイ。それはね、僕の家にいる鬼娘のワガママが原因。それを英語で言おうとして、ぶっちぎりで悩む。鬼の英訳だ。マイドーターイズベリー・ベリーオニ!!彼は素っ頓狂な顔になって、首をかしげる。ワガママの英語も僕には咄嗟に浮かばなかったのだ。娘に難があることは重々承知のようで、どうしたものか・・・と僕も困惑する。ひとりなら、僕は全シフトを完走出来る。正しくシフトを食うゴリラになれたのに、鬼娘のせいで、来た仕事を人に明け渡さないと行けない。しかもアンくんも2月末には帰国して一ヶ月留守になる。そこを思うと、家族に中途半端がいるお陰で、どれだけの人たちが混迷するか、そこに責任感じてうなだれる。日曜日は荷物も少ないし、楽だよ、断らないで!!ってアン君も頼もしくも言ってくる。そういうとき、僕は仕事の甲斐性を感じてやまない。ホームティーチャーカム!!って一時しのぎした。それを言うと彼も、納得の笑顔を見せてくれた。カテキョウなんか来はしない。しかし孫の教育に熱心なことをみんなが知るゆえに、そういう英語で、なんとかことなきを得た。生きていくということはドラマを超えるのだ。