デニム・ブルーママン10の2

 人見知りをするほど、小さいときは恥ずかしがり屋だったのに、容子は教室内で怖いもの知らずに振る舞っています。その心意気、江戸っ子風情は暫くは続き、なんら心配はなかった三年生当初です。同じ担任での3年間、叩き込まれたことは、整理整頓出来る、そして、朗らかで利発な生徒になること。だから、容子が先生の思い描く生徒に近くなっていることが何より優先だった。ある日、とうとう、誕生日のパーティに呼ばれます。医師のお父さん、専業主婦のお母さん、そして、兄と弟がいる賑やかな家族の住まうおうちです。