イエローダイヤ・マン《標榜編》〔147〕俺がこんなに年金のことに興味を持っていたのは父の影響もあった。そのときの父の驚愕が俺にストレートに伝わってきて中年者の悲痛な思いが俺に伝わる。そのとき父は疑疑者と接見をしていて、何かと気懸かりな事件で接見を主張し要求してきていた。父の部下が関与していたのだ。上司として単刀直入に切らないといけない場面で覚悟はしていたという。しかしどういうわけかその被疑者は全く別の質問をしてきたという。四十六歳四人の子持ち男だった。働いて働き蜂を遂行して二十年・・・あと何年か掛ければ年金を貰える事は承知はしていたが彼が質問してきたのは何歳から貰える?ということでさすがの父も苦悶する。なんという真面目な出で立ちなんだろう。逆に敬意を禁じ得なかったという。小さな事件で終わりそうだなと即座に思ったらしい。そして46歳が相当に過酷で深刻な世代だということに身を引き締める。そしてその経験上の知らせがおれを南極へ向かわせる。ただ単に指を銜えて観ているだけで社会は変えられない、しかもこのご時勢だ。後世にツケを平気で回す政治家や官僚たち。タッグを組んでいるのは他にもうようよいる。そしてそういうもろもろを改めて言う必要もなくなった今回の森友学園問題になる。