サファイア・マン《緻密な男編》〔76〕キャロルとシゲルちゃんにとっての本当の新学期は明日。ふたりが出逢った日なんです。四月四日なんて・・・まじ不吉だわ?って思った時期も確かにあったけど、埼玉から帰福したキャロルを新幹線筑紫口まで迎えに来てくれたシゲルちゃんの心の優しさ・・・。九州急行バスが満席だったということもあり、急遽電話したのに来てくれて。キャロルが帰りは運転しました。それでも諫早付近で眠くなるんですね・・・。運転を替わってもらいます。やはり一ヶ月に及ぶネカフェ生活は鍛錬以外の何物でもなく、自分が厳しい研修をリタイヤもせずクリア、新年度を迎えられた!っていう達成感なんですね。チャマ族には三日も耐えられない、あのフラットタイプでの睡眠。寝ているようで全然寝てはいません。次女が言うには、よく怒鳴り込まれなかったね~って感慨深く語るんです。あんたのいびきにきっと、みんなが嫌な思いになってたことは確実だから無事に過ごせたことに感謝せんばよ!って。周囲全員がいい人だったって言うんですね。キャロルがシゲルちゃんと出逢って明日で三十周年。この記念すべき日が事実上の新年度になります。みんなも新しい気持ちでいきましょう。これまで残念だった人々も自分を根底から替える積もりで踏み出しましょう。この国の国益はやがて地球益になるのです。