サファイア・マン《緻密な男編》〔73〕 キャロルの旅が延長路線を辿ることが自分には内緒にされた計画的なもので、最初の三泊っていう約束がないがしろになっているってシゲルちゃんは激昂~帰っても必ずイヤミを言われることはわかるし、彼の言うことに異論はない。だけど一気にここにいたい、しばらくはせめて三月の末くらいまではいたい!って思ったのも運命論者であるキャロの直感でもある。第六感ってやつ。しかもキャロに与えられたこの六号室は最も歩かないでいい部屋。それもメンドイキャロには幸いしたのだ。すべてが順調であとはシゲルちゃんからの送金が途絶えたとき、そして彼が倒れたとき、いろいろ挙がるけどキャロルは自分に自信があるんだ。五人の子育ても終了し自分が世界に挑戦するキップをすでに持っているってそう思うんだ。あのブックジャックという新語を紙に書いてカタカナ七文字を見てたら、この中に何かがいないか?て示唆があって孔雀?って答えた。そういう経緯っていうのは何も天才だけに与えられた持前の資質ではない、みんな尋常な人々でさえ持っているカルチャーカリスマ(略してチャリス)なんだ。どうすれば自分もそれに気が付き応用出来るの?答えは長きに亘る時間的介在。これも是非英訳を調べて欲しいのだ。