俺のこころは解脱したようにまるで静かだ。このクルマのターニングベルト交換をこうやって施す前だ・・・だからこそ俺の本音を今日は分解してみたい。俺はキャロルのためにこうしてあいつらが乗りまくったクルマの後始末までやらされてなんで不平が出ないのか?てんでわからない。金銭的にも大変であいつらがクルマの走行距離をこんなに伸ばしさえしなければ通常に今度の車検の来年一月二十六日あたりまでターニングベルトの交換はしなくて済んだはず・・・。俺は知らない間にキャロル御用達になってしまっていたのだ。しかしなぜ、こんなにえもいわれぬ満足感があるのか?それが不思議。まったく解せない。俺は正直あいつが大嫌いだ。金食い虫以上の散財家だ。俺のこの納豆一個の生活をよく見て欲しいのだ。でもそこまで言っても俺はこのムーブが別の意味で新しくなって、ターニングベルト交換ありがとう!!って俺をねぎらってくれるあいつの笑顔をどこかで待ち望んでいるのだ。俺は中学を出た時の紅顔の美少年からまだ、一歩も進んでいないし、実は少年のこころのままかもしれない。デルスカイしておこう、チェリーロードだ。