サファイア・マン《緻密な男編》〔41〕あゆみちゃん!奈々さんは大きな寛容を示す微笑みを浮かべキャロルに質問します。家でお料理なんかやっているの?い、いいえ、ほとんどしません。そう?何を子供達に食べさせているの?パンや牛乳、サンドイッチです。近くに商店が?はい、白石商店っていう小さな商店〔こみせ〕があって仕事を始めてからはほとんどそこで買って済ませています。そう?それはあゆみちゃん、絶対良くないわ、食事はニンゲンの生活の基本よ、それが捻じ曲がっていて、どうして素晴らしい人間が出来るの?ましてやまだあゆみちゃんの子供はまだ小さいんでしょ?幾つと幾つ?二歳とゼロ歳です。ほ~~ら、一番大事なときにどう対処するかで母親の価値は決まるのよ。キャロルは絶句する。そして、奈々さんはねえ?この沢山あるメニューの中で、私が最高だと思う梅干うどん、これには何が決めてだと思う?あゆみちゃんならどう理由を?それは・・・キャロルがシンプルと回答しなかったのはそれは誰にでも言える答えだから。落ち込んでいる人をさりげ無く励ますうどんだから?凄いわ~あゆみちゃん!私が今、もしも将来店を持ったら自分のスナックで、研究の末、出したいと思ううどんこそが、鍋焼きうどんの山菜編、もやしも入ってるの!奈々さんはどうやらスナックで、お料理を満載にしたい気持ちがあられるんだな・・・と、そして本当の用件がキャロルに直わかる。大学病院にお見舞いに来てくれないかしら?っていうお願いだったのです。