一首いくべ~一晩中 掛けなおす児の 肌布団 母もこうして 我を育てしや  一晩中、幼子が布団を蹴るので、母であるキャロは、何回も、何回も、布団をかぶせる・・・ああ、こうして、母もキャロを育ててくれたんだなあ。親になって、初めて、母の愛の深さに感じ入る。もしも、こんなに、一生懸命に育てたわが子が、学校で、シカトされたら・・・。それも、優しい子供で、母である自分に隠していたら・・・。シグナルは、子供の背中。髪もぼさぼさで、うつむき加減、そういう時こそ、美味しいもの、食べたいものを、作ってあげよう!!外食に連れ出すのもいい。キャロは、小学校で、低学年のときに、いじめに遭ったんだ。靴を隠されたり、モノを言っても無視されたり。キャロはすぐ、母と担任の家を訪ねた。50年前はね、いじめられる方にも、それなりの要因があるとか、信じられない論調が、堂々とまかり通ってたんだ。母と一緒に、電車に乗り換えるときに、三歳の頃の記憶が蘇ったんだ。父が、電車の中で、母の集中砲火を浴びて、ほんとに電車から、下ろされるんだ。まだアパートまで随分あるのに・・・。気丈夫な父は、手なんか振ってね~なんだか、不安になってきたんだよ。担任のもとを、尋ねるのに、自分が重大かつ致命的な人選ミスを犯したことに気が付くんだ。八歳であってもわかったんだよ。