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サファイア・マン《面白い男編》〔129〕母が心の奥で大事にして、浮世とは全く遮断された追憶という小箱に、脇田大佐を密封しているのを、こじ開けるようなことにはならず良かったし、当時はパソコンも携帯電話もない時代。歴史を知ろうといってもおいそれとは出来ない。しかし大事に収めたはずの脇田大佐のことをけちょんけちょんにいうシゲルちゃんにキャロルは興ざめしてしまうし、それも母のいる場所で言うのなら男らしいがそうではなく、家に帰って背広を脱ぐ暗い自分の部屋で言うからズルイ!!と思う。ちょっとしたときキャロルも強情にもこうたしなめることはあって、仮にもニッポンの海軍少将になった人の娘・・・配慮も必要だと思うけどねって。すると彼は迷わず、ニッポンを悪い道に導いた人なんだよ、何を言ってるんだ?っていう剣幕で、母には申し訳ないことしたなあって・・・。顔が脇田大佐そのもので、まるで軍人然として母が三人姉妹の中で異例中の異例だったこともわかる気がしてしまいます。母の姉は気配りのある和風美人、そして妹は清楚型の大和なでしこ・・・しかもなぜ母だけがこういう惨劇に遭わないといけなかったんでしょう。忖度の欠片もありません。