脇田大佐は自分が初艦長をしたその艦そのものを詠むらしい。本来なら設計などに関わった、あの艦だとそう思うがその俳句はすでに発表。今日は特別にこの栂を詠む。この漢字が実に興味深くて、母という字が右にくるのだ。脇田大佐は実はこの日を待っていた。孫容子がこの栂をパソコン検索で引いてその意味をいつになったら調べるかを待っていた。そしてとうとうその日が来て孫の脳内をチェックしていた。栂・・・この植物で、罪びとを縛ることにも使っていた・・・孫は全く平然としているのだ。罪びとを縛っていた植物から来てたんだなあ。ええええ??脇田大佐はもっと違うリアクションを期待していたのに・・・孫はもうそれくらいにしか観ていなかったのか?俺達が死を覚悟して海の中へ行進していったその行為はそれくらいに軽いもの?孫は罪びとは罪びとだ!!と強い口調。俺は立つ瀬を失ったかに見えて心はさばさばした。これで、孫にぺこぺこしないでいいわけだ。ほなあ大佐、喜一郎定食お願いします。初艦長 海は別世界 栂のいた夏