サファイア・マン《緻密な男編》〔22〕一糸乱れぬこころの均衡と情緒の統制。この彼女こそが、元来ニッポン女性の象徴でした。男を立て、封建時代をも生き抜くことが可能な装丁。しかし前回お会いしたときの彼女の発言が、キャロルにある作家としての牙を認めさせたのも事実です。容子ちゃんが女性をどう解釈しているかは知らないけど、歴史は夜作られるっていうあの言葉通りのことは何度も見てきた・・・女性が歴史を塗り替えるといっても過言ではないのよ、私現実に見てきた。田舎の部落では特にそういうのは、お茶のこサイサイでね?えええ?っていうようなこと、何度もあったわ、家の家長があるときを境に変わるのよ?土地の所有者もね?女が裏でさい配するのよね?そういった現実女のおぞましい程のたくましさを容子ちゃんなら書くべきだし、目をそらしちゃあいけない場面・・・。キャロルはドッキンとします。松本清張を彼女は読み過ぎた?とか彼女特有の自己満足??とも思いますが、そのあとにあの話・・・。歴史は半世紀を境に、繰り返していくのよ?っていう行〔くだり〕。富める者が衰亡したり貧乏のどん底にあった者が這い上がったり・・・。容子ちゃんならどっちになりたいの?どっちって、今貧乏だから這い上がるしかありません。そうよね、自分の運命や宿命をしっかり味方に付けるのよ、お母さんみたいに無視したら駄目、貴女ならきっと出来る、お母さんとは異なる生き方が・・・。