アクアマリン・マン

 

単に、一等親、二等身と分けて、僕らは血液の濃さを測ったが、僕は違う見方をしている。樹木の苗を例に採りたい。その街路樹として、100本が選ばれ、植えられたとして、今、25年経過して、果たして何本が豊かな枝葉を付けてるだろうか。せいぜい23本。それくらい生き延びるのは難しい。同じ陽光に充てられたはず…肥料も土もそこまで差はない。僕は人間にもそれが言えると観察する。伸ばそうとするわけではないのに、伸びるのは人間だけ。樹木も、屋根を越えてまで栄えない。僕等は近い将来、人類の奇跡を目の当たりにするだろう。