食べた場所や腹の減り具合で味は変わる。

 

わては、以前から縞ほっけの存在は知ってた。でかい魚やし、魚として、認めはしても、あまり好きではなかった。しかあし、その夜は、諫早やよい軒のパーキングで食事してる家族を待つ役目。自分が中に入れない疎外感も燻っていた。彼らが車に戻り、すぐ近い帰り道にあるセブンイレブン小川町店のパーキングに停めた瞬間、家族がジッパー袋に入ったシマホッケの白身を差し出した。箸も一緒に…。わては食らいついた。嫌いなんぞ、言ってる場合じゃないし、事実、美味やった。人は置かれた立場や境遇で随分味覚に差が出る生き物やな。シマホッケも腹が減ってたわてには、超のつく高級魚、カマスに変身しとった。